南部鉄器 鈴木森久工房

盛久の鉄瓶をお買い求めいただいたお客様のための使用説明書

ごあいさつ

 盛久の鉄瓶をお買い求めいただき誠にありがとうございます。当工房は1625年の創業以来、15代にわたって南部鉄器の伝統を受け継いでまいりました。盛久の鉄瓶は、今日でも南部特有の伝統技法により丁寧に製作されております。鉄器というものは、比類のない耐久性を有しておりますので、鉄瓶は正しい使用法に従って使用さえすれば、次の世代にまで引き継ぐことができます。下記に記した使用法を注意してお読みください。鉄瓶は使い続けるほどに魅力を増してきます。これこそが南部鉄瓶の不思議な魅力なのです。どうぞ末永くご愛用ください。

使い始めにあたって

 ご購入後、鉄瓶を初めてご使用になる時は、お湯を沸かし、それを捨てるという作業を2、3回繰り返すことが必要です。沸かしたお湯が無色になれば飲用することができます。鉄瓶がその良さを発揮し始めるのにおよそ2週間かかります。ですから、この期間中は鉄瓶を毎日お使いになることをお薦めします。

熱源

 鉄瓶を温めてお湯を沸かすには、勿論炭を燃やすのが一番良いのですが、ガスレンジあるいは電磁調理等を用いても構いません。ただし、その場合は弱火を心がけてください。

湯あかの役割

 あなたが鉄瓶を使い始めておよそ2週間目頃になると、鉄瓶の内側に褐色の斑点や白い沈殿物が付着し始めます。これは、日本語で「湯あか」と呼ばれるものです。湯あかは英語では「hot water dirt」を意味しています。この現象は水に含まれている様々な物質が幾層にも重なって付着したことを示しています。湯あかは無害です。それどころか、湯あかは美味しいお湯の元になります。つまり、湯あかがお茶やコーヒー等の味わいを一層深めてくれるのです。これは南部鉄瓶が見せるマジックのひとつです。ですから、決して取り除かないでください。

日常のお手入れ

 鉄瓶を使用後は、錆を防ぐために鉄瓶の内部を乾燥させることが常に必要です。そのためには、次の方法をお試しください。まず鉄瓶が熱い内に鉄瓶を空にし、蓋を外してください。すると、その余熱で鉄瓶の内部が乾くでしょう。あるいは、鉄瓶を弱火で乾かすのも良い方法です。その際は必要以上に空の鉄瓶を暖めないように気を付けてください。大切なことは決して水分を中に残さないことなのです。

いかなる場合も鉄瓶の内部を決して洗剤で洗ったり、たわし等でこすったりしないでください。もしそのようなことをすれば、鉄瓶の内側の被膜を破損してしまいます。

普段は鉄瓶の外側は乾いた布巾で拭いてください。また、鉄瓶が熱い内に煎茶にちょっと浸した布巾で鉄瓶の外側を時々拭かれることもお薦めできます。すると、表面に独特の光沢が生まれるでしょう。これは鉄瓶の表面には漆が焼き付けられているからです。漆はさび止め効果を有する優れた染料ですが、長い間には次第に剥離してしまいます。それにもかかわらず、鉄瓶は、お使い続けていただければ、いつの間にか味わいのある色合いを見せ始めてくれるでしょう。このことも南部鉄瓶のマジックと言えます。

保管のしかた

 鉄瓶を長い間保管しようとする時は、まず内部を良く乾燥させてください。その次に風通しの良い所を選び、布や紙に包まずに置いてください。しかしながら、できれば少なくとも月に一度は鉄瓶をお使いになることをお薦めします。そうしないと鉄瓶を以前のように再び使うにはおよそ1週間かかってしまうのです。

お問い合わせについて

鉄瓶の使い方についてご質問がありましたなら、お気軽に当店にお問い合わせください。

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